第8回恵比寿映像祭「動いている庭」コラボレーション企画
2016.04.04
今回で8回目となる恵比寿映像祭。今回のテーマは「動いている庭」でした。災害や開発などにより、人間を取り巻く環境が刻々と変化している現在、人と自然との新しい関係性をいかに見い出すかを問いなおします。現代社会を日々変容する庭ととらえる。様々な映像作品を通して、人間が生み出した都市環境、不可視のネットワーク社会といった事象が浮かび上がります。
参加者の中から東工大野原研究室所属の今井さん、墨田さんと林さんが、作品「橋の下から」を鑑賞し、感じたこと、考えたことを報告しました。この作品は新聞に掲載された、川崎大橋の下に住む男性についての記事です。同じ作品をめぐって、三人がそれぞれの語りを提出しました。視点を切り替えるとすべてのことが変わる、ということを改めて認識させられました。
中国からの留学生である劉さんと王さんは「ふたつの太陽」と「ジル·クレマン ドキュメンタリー《動いている庭》ワ―ルドプレミア」を鑑賞しました。留学生の立場に立って、作品を通じて感じたことを伝え、他の参加者にとってもよい刺激になりました。
東京藝術大学の諏訪さんと高木さんは、ベン·ラッセル「快楽の園」三部作を鑑賞しました。面白い視点での発言と、それを表現するパフォーマンスは嵐のような拍手を浴びました。
東工大生林慧太さんと東芸大生高木あやかさんが優秀賞を受賞しました。
東工大の学生や留学生に加えて外部からの参加もあり、多様なバックグラウンドを持つ参加者とともに作品を鑑賞することになりました。参加者は自由に話し合い、その後、ゲスト講師らによる総括で、イベントは終了しました。
今回のイベントは自発的に自由かつ本質的な価値を求めるうえで、多様性を受容し尊重していくことの重要性を考える、素晴らしい機会となりました。
<日程>
2016年
1月29日(金)15:00~18:00 事前ガイダンス
2月11日(木)~2月20日(土)10日間 作品鑑賞
2月19(金)19:00~21:00恵比寿映像祭地域連携プログラム
<場所>
東京都写真美術館
東京工業大学留学生センター
<参加者>
東工大生5名 東京芸大生2名
<スタッフ>
東京工業大学 野原佳代子教授
その他ゲスト教師
(文・王 泽浩)