2017年度集中講義「クリエイティブ表現論」
2017.09.05
2017年度の集中講義「クリエイティブ表現論」を第2クオーターに開催しました。
アートとは何か、デザインとは何か。昨今のアート&デザインによる都市計画のニーズを背景に、講義、ディスカッションを通してその理解を深め、「アート&デザインの力」の可能性を考察しました。
まず、アートとデザインの歴史的変遷をたどって両者の違いを明らかにしました。しかしどちらも新しい時代の価値を表現する「秩序」を創出しようとする点で共通性があることを学びました。
ゲスト講師、大崎による授業では、事例をもとにデザインの社会的側面を俯瞰したうえで、ユーザー目線のデザインとは何かを考えました。最終回、現代の先端的なアートにおける観客論を紹介しながら、作家ではなく、観客目線から世界を見る方法を紹介しました。最後、受講生は、アートとデザインの複眼的視点から都市の諸問題を考え、プレゼンテーションを行いました。テーマパークのあり方から駅構内の通路の問題まで、都市の具体的改善点をアート&デザインの力で考察することを学びました。
講師は東工大非常勤講師/研究員 津田広志氏(コンテンツディレクター/コンセント取締役)、大崎優氏(デザイナー/アートディレクター・コンセント取締役)がつとめました。
<受講生のコメント>- ・最適化一辺倒ではなく、アート的なものを実際の問題に取り入れて改善していくという様々な意見が聞けてよかった
- ・デザインとアートの区別は必要なのかと感じるようになった。
- ・ものの見方とらえ方が変わった。アートの感性的な部分だけでなく、背景、秩序も見て捉えられるようになったので、より深く見られるようになった。
- ・デザインとアートの違いに対する理解が深まった。
- ・将来、エンジニアとして問題解決するときに、技術、科学だけではなく、アート&デザインも考えて提案できるようにしたい。
- ・デザインが形あるものだけでなく、サービスなど無形なものにも広範囲に多様に活用されていることがわかった。
- ・アート&デザインは、一部のアーティストやデザイナーだけでなく、技術者、研究者、一般人も考えていくべき問題だ。専門分野の中にもアート的視点を取り入れていく必要がある。